五十肩の原因と予防
「以前に左肩が五十肩になったことがあり,
今,右肩がそのときに似た痛みが出始めて
います。左肩の時が大変だったので,どう
にか予防したいのですが...」
この様な相談を受けることがあります。
数値的にも20%前後,5人に1人ぐらいの割合で
片方が発症した後に逆側も発症するというデータもあります。
1回起こってしまうと何ヶ月または年単位の
治療期間が必要になることがあります。
五十肩の予防法
効果が証明された予防法はありません。
発症のメカニズムから考えたセルフケアや
五十肩になりやすい人の傾向というのは確実に存在します。
対策をすることで五十肩発症のリスクの軽減につながります。
このメカニズムから考える場合のキーワードが二つあります。
・腱板筋力低下
・線維化
腱板の筋力低下・線維化
前回の五十肩の概要の記事でも書いていますが,
痛みを発症する場所として腱板疎部があります。
腱板と呼ばれる4つの筋肉
・棘上筋
・肩甲下筋
・棘下筋
・小円筋
他の筋肉と比べて薄く筋力がとても弱い筋肉です。
40代50代になると筋力が極端に落ち、肩を動かすのに負担がかかりやすくなり
守ってくれる筋肉のない腱板疎部に痛みが起こります。
線維化のイメージは「線維化≒硬く肥厚」です。
守るものがないかつ度重なる肩周囲への負担で
きちんと修復が行われない時に線維化は起こります。
腱板のトレーニング
弱ってきたものを再び運動することで鍛えて
肩の動きを安定させ肩周囲の負担を減らします。
繊維化の予防
繊維化が起きると肩の外旋の動きが制限されます。
日頃から肩関節の外旋の動きを行い可動域の維持をします。
なりやすい人
五十肩になりやすい傾向にある人は糖尿病を罹患している人です。
糖尿病は免疫力をはじめ,体の回復機能を軒並み低下させます。
なので,度重なる損傷に耐えられずに発症します。
まとめ
今回は五十肩の予防についてお話しさせていただきました。
明確な治療法は確立されていませんが,
予防・痛みの軽減早期治療という意味では必ず役に立つ情報です。
次回は,腱板のトレーニングの詳しい内容をお伝え致します。
ぜひ合わせてお読みください。