歯と噛み合わせの問題が肩こりを引き起こす
中学生の時に頭痛や右半身に力が入りずらいといった症状を抱えいました。
噛み合わせが悪く歯列矯正をすることになり
あれほど悩んでいた症状を気にすることは無くなりました。
そんな経験から、
今回は歯と噛み合わせが肩こりを引き起こすについて
解説をしていきます。
キーワードは「体は不安定で安定を求める」です。
ー目次ー
・以前ご紹介した肩こりのおさらい
・人間の体は不安定
・歯と肩こりの関係
・日本人の歯に対する考え
・予防法
・まとめ
前回までの肩こりの要因
・背骨が硬くなると起こりやすい
・腕の運動連鎖から引き起こされる
2つを解説してきました。
ご興味のある方はリンクから飛んで読んでいただけると幸いです。
前回までの簡単なおさらい
背骨が硬くなる
猫背になっているから肩こりが起こると思われていますが,
実はそうではないというお話しでした。
悪い姿勢は筋肉を休ませる効果があり,良い姿勢を保つと
体の上に頭がくるので肩への負担は減りますが筋肉を働かせる為
疲弊していきます。
交互に両方の姿勢を取ることにより筋肉を適度に休ませ
肩こりや頭痛に発展していくことを防ぎます。
背骨が硬くなることで姿勢を変えれずに肩こり引き起こされます。
前腕の運動連鎖
前腕が内に捻られると肩甲骨が前に出てくる,これを運動連鎖と言います。
スマホやパソコンを長時間触っていると前腕が硬くなりこの運動連鎖が常に
起こっている状態になります。
肩を張ることができなくなった状態で固まってしまう為肩こりへとつながります。
体は不安定で安定を求める
体は不安定
人は四足歩行の動物と比べると非常に不安定です。
キーワードの「体は不安定で安定を求める」が出てきます。
ここで実験をしてみましょう。
1.普通に立つ
2.立って両手を握る
どちらの方が力が入り安定しますか?
わかりにくい場合は横から肩を押してもらうとわかりやすいと思いますが
【2.立って両手を握る】の方が腹部に力が入り安定します。
体を安定させるには
日常生活を過ごしている時に両手を握っている状況には
ほとんどなることはないと思います。
さらに体を安定させるにはどうしたら良いのか?
答えは,【噛み締める】
先ほどの二足歩行の話に戻りますが,
足からの力は伝わりますが、そのままでは上に力が逃げてしまいます。
歯が噛み合わさることで上からの力と重なり
腹部で力が循環する様な形になります。
スポーツ選手がマウスピースを使う理由にも当てはまります。
もちろん舌を噛まない様に保護する意味もありますが,
マウスピースを使うことにより噛み合わせを良くし力を発揮させます。
噛み合わせ
噛み締めるだけで良いわけではありません。
【噛み合わせ】がとても重要になります。
綺麗に歯が噛み合わさると
力が分散され顎への負担が減るからです。
歯が欠けている・一本ないなど上手く噛み合わさらない時は
接地面積が減るので圧力の分散ができなくなり顎への負担が増加します。
人の噛む力は
・食いしばった時に70㎏
・男性の食事で60㎏
・女性の食事で40㎏
の力が発生していると言われています。
これが接地面積が低いほど分散されず顎へ負担が掛かる様になります。
歯と肩こりの関係
噛み合わせが悪い人が肩こりや顎関節症になるというわけではなく,
それぞれに許容量がありそれを超える負担がかかった時に頭・肩や首の筋肉
にまで影響し前側の筋肉が硬くなり頭が下を向く姿勢を取ります。
結果,その姿勢で固まってしまい肩こりを引き起こします。
日本の歯へ対する考え
日本人のデンタルIQは欧米と比べて非常に低いと言われています。
また,歯の矯正に対しても悪いイメージを持ちがちです。
日本では,歯の矯正をしていると「カッコ悪い・ダサい」
など思われることが多いです。
しかし欧米では,歯の矯正をしていると「幸せ者・恵まれている」
と全く違うイメージがあります。
欧米ではみんなが保険を使えるわけではなく,
歯が悪くなり治療するとなると多額の費用がかかります。
なので小さいうちにしっかち矯正して虫歯になりにくい環境(予防)を
作ることを積極的に行います。
日本では国民皆保険があり,
病気になってから保険が使える状況です。
なので,悪くなってから治せば良いいう考えが一般的です。
これが先進国の中でも歯並びが悪いと言われている理由の1つです。
予防法
噛み合わせを治すために
歯医者で歯列矯正を受けるしか方法はありません!
ということは決してありません。
しっかりと予防法・改善方法はございます。
負担が増えた顎の筋肉を緩めるセルフケアを
当院のYouTubeでUPしているのでご覧ください。
まとめ
噛み合わせが悪いと顎への負担が大きくなります。
結果,頭部が前方に偏位し頭部から
頸部にかけての筋肉が緊張しやすくなります。
一度の噛み締めで起こるのではなく,
日々の積み重ねの結果痛みが発生します。
辛い肩こりで悩まされる前に
しっかりとケアを行いましょう!
それでも改善が難しい方は一度当院へご相談ください。