腰椎椎間板ヘルニアを悪化させる行為
腰椎椎間板ヘルニアとは
椎間板は骨と骨の間にありクッションの役割をする部分のことを指し,
そして,ヘルニアとは「脱出」を意味し,なんらかの原因により本来の位置から脱出した状態を言います。
年齢の若い間は弾力性がありますが,加齢に伴い水分と共に弾力がなくなり
壊れやすくなった状態で圧力が加わり椎間板の中のものが飛び出します。
それが後ろの神経を圧迫し痺れや痛みを引き起こした状態を椎間板ヘルニアと言います。
ヘルニアを悪化させる動き
1つ目,前屈
ヘルニアの症状は特に足の後ろ側に痺れや痛みが出てきやすいです。
後ろがパツパツに張った状態で前屈をすると太ももの裏が伸びずに骨盤が後ろに倒れた状態で
腰が丸くなってしまい,椎間板が後ろへ出やすくなります。
ストレッチで足を伸ばして前屈の運動をされていた患者様のお声をよく聞きますが,
体のケアをしようとして逆に悪化させてします危険性もあります。
2つ目,腹筋
これも来院される患者様の中で筋力をつける為されていた方は非常に多いです。
腹筋の中でも特に腹直筋は胸骨から恥骨にかけてついていて
シックスパックになる筋肉ですが,体を大きく曲げる作用があります。
これも同じくヘルニアを助長させる動きになる為危険です。
3つ目,腰を曲げて物を持ち上げる
腰が痛い方の多くは股関節が硬く動かないことから,腰に負担をかけやすい状態にあります。
腰を痛める時の状況として床から物を拾う時に股関節を使わずに腰だけで曲げようとする場合が多いです。
立った状態からでは非常に負荷が大きく
重たい物でなくても繰り返しの動作でヘルニアが起こることもあります。
物を拾う時は、立った状態ではなく座って腰を曲げずに拾い上げ
お尻の筋肉で立ち上がることを意識して下さい。
股関節の柔軟性も非常に重要になってきます。
まとめ
自宅でできるケアはストレッチと筋トレです。
ですが,やり方や行う時期によっては悪化の原因にもなります。
痛みが強い場合や運動をして違和感を感じる時にすぐにやめて
お近くの治療院で適切な指導を受けるようにして下さい。