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  • 2024/03/24
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    【薬 選び方】痛み止めの成分解説!①

    痛み止めの成分解説!①

    東淀川区淡路で唯一の自然派施術を心がける

    慢性腰痛専門 整体院  院長の植月です。

     

    私は【医薬品登録販売者】という資格を持っており,

    この資格はどんなものかというと一般用医薬品(かぜ薬や鎮痛剤など)の販売ができる

    医薬品販売の専門資格で第二類・第三類医薬品の販売が可能なります。


    ドラッグストアなどで売られている

    市販の医薬品についてはスペシャリストです。

     

    今回は,患者様からも質問が多い【痛み止めの薬】について

    どれを選べば良いかわからない方に向けてその成分をご説明していきます。

     

    難しい言葉も出てきますが,

    お読みいただくと薬局でお薬を買うときの助けに必ずなります。

     

    ―目次―

    1.痛み止め成分

     ・NSAIDs

     ・非NASAIDs

     ・大きな違いと副作用

    3.まとめ

    1.痛み止め成分

    【非NSAIDs】

    アセトアミノフェン

    イソプロピルアンチピリン

     

    【NSAIDs】

    ・アスピリン(アセチルサリチル酸)

    ・エテンザミド

    ・イブプロフェン

    ・ロキソプロフェン

     

    【その他】

    ・カフェイン

    ・アリルイソプロアセチル尿素

    ・ブロモバレリル尿素

     

    難しいカタカナばかりが並んでいますが,

    良くみるとなんとなく聞いたことのある言葉があると思います。

     

    例えば,イブプロフェンやロキソプロフェンは主成分名が

    そのまま商品名に繋がり「EVE(イブ)」「ロキソニン」となっています。

     

    市販の医薬品は大きく分けて2種類存在します。

    それが,【NSAIDs】か【それ以外か】になります。

     

    どこかで聞いたことがあるような言葉ですね・・・

     

    しかしこれは非常に重要で簡潔にいうと

    NSAIDsの方が効果は高いけど胃に負担がかかりやすくなります。

    NSAIDs

    このNSAIDs最大の特徴はCOX※1を阻害すること痛みを抑えること。

     ※1.COX 痛みを伝える成分の作用を増強させる物質を作る酵素

     

    このCOX自体は胃を守ってくれる成分の合成にも関わっているので

    それも同時に阻害することで胃が荒れやすくなります。

     

    その為,病院で処方されるのはまずNSAIDsではない方が

    選ばれやすくなっています。

    NSAIDs

    次に非NSAIDsの成分を解説してきます。

    アセトアミノフェン

    市販薬の多くに使われており,

    バファリンプレミアム・ノーシンアイ・タイレノール・セデスシリーズ

    など様々あります。

     

    子供にも使えて,胃が痛くなりにくく比較的安全に服用できる薬です。

    飲んでから30分ほどで効果が出るので痛み止めの中でも早く効きます。

     

    単独での効果はNSAIDs系と比べると劣りますが

    妊娠・授乳中や子供でも使用が可能で安全に使えます。


    病院で最初に出されることも多いですし

    どれを飲めば良いかわからない場合は選んでも間違えはないと思います。

     

    作用としては,

    脳の痛みを感じる部位である大脳皮質と,

    そこに痛み信号を伝える視床の痛覚閾値を上げることで鎮痛効果を発揮します。

     

    簡潔にいうと,痛みを感じにくくさせるということです

     

    他には,脳の体温中枢に作用するし皮膚血管を拡張させて,

    体の熱の放出量を増やすことで熱を下げます。

     

    痛いところへ直接作用するわけではなく

    アセトアミノフェンは痛みに対して鈍くするような効果があります。

    なので,痛みの物質の発生・炎症を抑えるような効果はありません。

    イソプロピルアンチピリン

    非常に読みにくい名前ですがこちらはピリン系に分類される成分です。

     

    厳密に言えば,

    NSAIDsではないが,NSAIDsに分類されることもあります。

     

    これは,単独で用いられるというよりも他の鎮痛薬と合わせて使うことで

    効果を発揮します。

     

    市販薬だとセデスハイ・ケロリンIBなどがあります。

     

    一般的には,鎮痛作用よりも解熱作用が強いとされていますが

    最も大事なことは,アレルギーです。

     

    ピリン系の薬にアレルギーを持っている人はこれが含まれる薬を飲むと

    アレルギー反応が出てしまいます

     

    どの程度の割合でいるかは公表されていませんが

    決してめずらしいものではありません。

     

    ピリン系に限らずアレルギーというのは年々増えており

    なんらかのアレルギーを持っている人は全人口の4割とも言われています。

     

    大きな違いと副作用

    2つが大きく違うところは非NSAIDsでは子供使用できるが,

    NSAIDsは子供には禁忌であるということです。

     

    NSAIDsはインフルエンザや水疱瘡のときに飲んでしまうと

    ライ症候群】という病気を新たに発症する可能性があります。

     

    ライ症候群は激しい嘔吐や意識障害・痙攣などが起きる急性の脳症で

    命に関わる為,小さいお子さんの場合はきちんと小児用と記載のあるをお使いください。

     

    小児用と記載のある薬の成分表にはアセトアミノフェンが主な成分として

    記載されているはずです。

     

    良いことばかり書いていますがアセトアミノフェンにも副作用はあります。


    胃への負担が少ないからと沢山飲んでしまうと肝臓で代謝されている為

    肝臓へ負担がかかってしまいます。

     

    1回500mgまでで1日4gまでとされていますが,

    数日にわたって連用する場合は肝臓に負担をかけてしまいます。

     

    痛み止め以外にも風邪薬など他の薬にも含まれている為

    複数の薬を飲む場合は何が含まれているか確認し総量で超えないように

    注意して使用してください。

    2.まとめ

    NSAIDsを少しと非NSAIDsについて解説しました。

     

    アセトアミノフェン

    ・脳へ作用し痛みを感じにくくさせる

    ・胃腸障害が少ない

    ・子供・妊婦・授乳中でも飲める

    ・炎症を抑える効果はない

     

    イソプロピルアンチピリン

    ・単独ではなく組み合わせることで効果を発揮

    ・ピリン系アレルギーを持っている人は注意

     

    効果の発揮の仕方が大きく違いますが,

    使う上での注意点はしっかりと頭に入れておいてください。

     

    ちなみにピリン系ですが,

    NSAIDsにアスピリンがありますがこちらはピリン系ではありません。

    正式名称はアセチルサリチル酸でアスピリンというのは,

    ドイツの会社がつけた商標名のことですが,日本ではそれがそのまま使われるようになった為紛らわしくなっています。

     

    長くなってしまったので今回はここまでにします。

    次回は,【NSAIDs】について解説していきますので,

    今回の記事と合わせてお読みいただくことでより【鎮痛薬】の理解が深まります。


    慢性腰痛専門整体院 旬 植月達也

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