痛みの考え方
痛みの原因・考え方についてお伝えします。
当院に来られる方で、痛みがなぜ起こるのか?
あまり理解されていない方がほとんどです。
なぜなら、その痛みは気のせいだと言われた経験があったり、
痛みがあるのはしょうがないと思い込んでいたりします。
痛みで悩んでいるあなたはこの記事を読むことで
考え方や向き合い方が必ず変わります。
最後までお読みください!
痛みの3大要因
痛みは3つのことが重なり合って発生しています。
1.侵害受容性疼痛
健康な組織を損傷(火傷や切り傷など)するか,
損傷する可能性がある刺激があった際に発生する痛み。
例:外傷・術後痛・変形性関節症など
2.神経障害性疼痛
体性感覚神経系の病気などによって発生する痛み。
いわゆる神経痛です。
例:帯状疱疹後神経痛・三叉神経痛・坐骨神経痛など
3.心理社会性要因
この3つ目は疼痛ではなく,要因になっています。
具体的には,職場環境・家族関係・収入・抑うつ状態などの心理的環境
が痛みには大きく影響していると言われています。
・線維筋痛症・身体表現性障害など
よく病院や医療関係の現場で使われてるのが左の図です。
わかりやすく書かれていますが,これは日本独自のもので世界的には使われていません。
理解しやすそうですが,
IASP(世界疼痛学会)が痛みについて,
「...痛みはいつも心理的な状態である。...」
と定義されいます。
つまり,侵害受容性疼痛など単体で痛みを発生させるのではなく,
すべての痛みは3つのそれぞれが重なった混合性の痛みになります。
なので,最新の考え方・モデルは
上記の右の図の様になります。
侵害受容性疼痛・神経障害性疼痛・心理社会的要因この3つが
いろいろな割合で混じり合っていて痛みは必ずこの中にあるという図です。
痛みの心理社会的要因
心理社会的要因がない痛みはない!
こう断言できます。
心理社会的要因を考えないから慢性痛がこじれてしまいます。
病院で心因性や,精神的に痛みはが出ていると言われた際には
痛みに対して治療する武器(知識や技術)を持ち合わせていないところです。
まとめ
痛みとは,身体的・精神的影響を受け成り立っています。
つまりそれらの状態によって痛みが強くも弱くもなり得るということです。
筋肉や関節ももちろん原因の1つではありますが全てではありません。
「気のせいだ」などとこういう言葉を使う医療者は
私たちの中では,痛みについてあまり知らない素人なんだと判断します。
いろいろ治療を受けてみたが痛みが改善されない・何年間も腰が痛いなど
身体を治すことを諦める前に一度当院にご相談ください。
痛みに対する考え方についてお話ししました。
次回は,「痛みと脳」ついてお話しします。