仙腸関節性腰痛
仙腸関節は上半身と下半身をつなぐ大事な関節です。
役割は衝撃の吸収や動きの補助など,様々な動きの際に負担がかかやすく
緩んでしまったり,逆に固くなることで障害が起こります。
仙腸関節
仙腸関節とは骨盤にある腸骨と仙骨の間にある関節で
2つの骨の頭文字から仙腸関節と呼び,左右で2つあります。
脊柱の土台となる部分に位置し体の中心にあり,周りは靭帯や筋肉により強固に
連結している為,可動範囲は3~5mmとわずかな動きをします。
仙腸関節性腰痛について
仙腸関節は日常生活で起こる様々な動きに身体が反応できるよう,
高層マンションの免震構造の様に根元のから支えています。
上半身と下半身の繋ぎ目になる為
少しの可動範囲で動きを補助,時に衝撃を吸収するという役割から
繰り返しの負荷で関節の不具合が起き痛みを発生します。
仙腸関節性腰痛の起きやすい人
年代は20代から60代と幅広く起こり得ます。
中でも,妊娠中や産後経験のある方は多い傾向にあります。
原因
仙腸関節は構造上,腰を大きく捻ったり足を前後左右に開く動作で
骨盤(特に仙腸関節)に対して左右非対称な力が加わることで発症しやすいです。
①妊娠中や産後経験のある女性
女性は出産の際に産道を広げるために仙腸関節周りの筋肉や靭帯を緩まりますが
その状態のままになってしまっていると痛みが発生しやすいです。
②片足荷重が多いまたは重たい物を持つ作業(立ち仕事)
③陸上やサッカーなどの片足に大きな力が加わるスポーツ
他にも,通勤や散歩など普段から人一倍歩くなどがありますが
多くの方が当てはまるのではないでしょうか?
つまり仙腸関節性腰痛はめずらしいものではなく
老若男女とわず誰にでも起こり得る症状です。
仙腸関節性腰痛の症状
①指一本で痛みの箇所を示せる
②お尻や足の方への痛みや痺れ
歩き出しが痛いが徐々に痛みがましになっていく
③痛みのでやすい生活動作
・痛みのある側を下にして寝にくい
・走ったり大股で歩く時に痛む
・長時間座っているいられない
ぎっくり腰の様な突然起こる腰の激しい痛みはの一部は仙腸関節捻挫が考えられます。
そのまま放っておくと慢性的な腰痛の原因にもなります。
仙腸関節性腰痛の検査
①ワンフィンガーテスト
もっとも代表的な検査で,その名通り1本の指で痛みの箇所を指させるかのテストです。
②背臥位-長座位テスト
一方の足が仰向けで短く,長座位で長くなる。
足の長さが違うことで仙腸関節に均一に体重がかからない為痛みが発生する。
③ゲンスレンテスト
④仙腸関節圧迫テスト
⑤立位前屈テスト
①・②のテストはお一人でもできますが③・④・⑤は検査者は必要です。
仙腸関節の検査で大事なことが痛みが再現されるか・仙腸関節の動きが出ているのかを見極めることです。
『病院のレントゲンやMRIでは仙腸関節からくる腰痛は診断することが出来ません。』
適切な上記の検査を行なえる場所で治療を受けることが
早い治癒すなわち痛みからの解放へ繋がります。
まとめ
仙腸関節への過度な負担をかけすぎてしまうと腰痛につながります。
特に仙腸関節は使わずに安静にしておくことが困難な場所なので
放っておくと痛みが慢性化,非常に治りにくくなります。
おかしいなと感じた場合はぜひ当院にお越しください!